里山ってどんな場所?
都市でも手付かずの自然でもなく、人が山や森林、田畑、その他の自然に手を入れ暮らしてきた地域のことを「里山(さとやま)」と呼んでいます。かつて暮らしの中での営みによって、山の生態系が維持され、多様性が生まれる美しい風景が育まれてきた里山。岐阜県美濃加茂市及び加茂郡は、森林率が全国2位である岐阜県の南部に位置し、「里山のある暮らし」を実現する立地に恵まれた地域ですが、近年の生活様式の変化により、里山の荒廃が問題となっています。かつての里山を取り戻し、これからの未来に持続可能な暮らしができるまちづくりを目指して、このエリアでは下記のような里山活動を行なっています。
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山の手入れ
日本では昔から、薪や炭焼きのための木、山菜・キノコなどの食料を採取するために山林を活用してきました。生活のために山に入ることで、人と自然が共存できる山が維持されていたのです。山に入れるように草刈をしたり、密集しすぎている木を伐って太陽の光を入れる作業を行うことで、生物の多様性も生まれ、人も気持ちよく山と関われるようになります。
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田んぼ・畑
田んぼや畑にある土は、枯れ木や枯れ葉・草、生き物の死骸などが微生物などにより分解されて堆積したものです。その土壌の力を借りて米や野菜がつくられます。そして、米や野菜をつくるのに必要な水は、山に降った雨が川となり、農業用水となったものです。この水も、山が手入れ・管理されることによって適切に利用することができるのです。また、田んぼや畑の保水能力は、大雨が川に流れ込み、河川が氾濫するのを防ぐ大切な役割も果たしています。
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自然観察
里山をゆっくりと散歩してみると、多くの種類の植物や生き物が生息していることに気づきます。また、地域や場所によっても植物の種類が異なり、その地域に生えている木を道具にしたり、山菜や木の実などを食料にすることが、地域特有の暮らしや文化的な特徴を形成しています。自然観察活動は、新たな発見の楽しさを体験すると共に、里山の担い手を育てるために重要な取り組みです。
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ものづくり体験
私たちの身近には、食器や家具、建物など、木でつくられたものがたくさんありますが、それらがどんな木材で、どのようにつくられたのか詳しくは知らないというものも多いのではないでしょうか。小枝や間伐の端材など、身近にある里山資源を活用し、簡単に手作りできる木製品もたくさんあります。自分の手でつくることを通じて、木材のルーツに触れ、修理しながら使い続ける心も育みます。
ACTION
里山に触れられるスポット
このエリアの、里山の魅力に触れることができるスポットを紹介します。