予測不可能なこれからの時代を生きる子どもたちにとって、今、大切なことはなんでしょうか。
　次々に新しい機器が生み出され、仕組みを理解していなくても、ボタン一つでなんでもできてしまう生活が当たり前になりました。とても便利で一見豊かな生活…しかしその結果、私たちはガスや電気がなければ何もできなくなってしまいました。子どもたちの遊びも、自然の中での集団遊びから、ゲーム機や既成のおもちゃなど、遊び相手がいなくても完結するようなものに変化しています。自分で考える力やものの本質や特性を見極める力、コミュニケーション力、失敗を恐れず挑戦する力など、生きるために必要な力がどんどん鈍くなってきているようにも感じます。
　そんな現代だからこそ、里山にはこれからの時代を生きる子どもたちにとって、様々な可能性があると考えます。かつて、里山と共に暮らしがあった頃、人々は先人の知恵や技術を受け継ぎながら、日々変化する自然から暮らしに必要なものを得て生きてきました。このような里山での体験は、かつての先人たちのように、ものの本質を見抜き、それに応じて自分で考える力、変化の中でも自分の力で考えて行動できる力が身につくと考えられます。
　澁澤寿一先生と一緒に、里山とこれからの子育てについて考えてみませんか。